名護城跡 文化財指定候補(史跡) |
桜(カンヒザクラ)の名所として全国的に有名になった名護グシクは、名護市の歴史の中で重要な位置をしめる遺跡の一つです。 |
このグシクに、いつ頃から人が住みはじめたのか定かではありませんが、これまでに採集された中国製磁器類・カムイ焼き・高 |
麗系瓦・土器などのさまざまな遺物からすると少なくとも約600年前(14世紀)のことだと考えられ、名護按司の居城として伝 |
えられています。その頃は「グスク時代」と呼ばれ奄美諸島から八重山諸島に至るまで、人々は「グスク(グシク・シク)」呼ばれ |
る小高い丘の上に暮していたようです。また、それまでの数千年にわたる海や山の自然物の採集・狩猟による生活から、農業を |
中心とした生活に転換した時代でもあります。 |
このグシクには、石垣をめぐらした防御の施設はありませんが、丘陵の尾根部を切り取ったみごとな「堀切」が残っています。グ |
シク頂上部に続く〇〇の穏やかな尾根を、一つは3m、もう一つは8mの深さに削り取った「二重の堀切」は保存がよく、注目を集 |
めています。 |
またグシク内には、祝女殿内・根神屋・掟神屋・フスミ屋・神アサギなど、城区の拝所があり大切な信仰の場所となっています。 |